出る杭は打たれる|生物プログラム現象

昔からあることわざに出る杭は打たれるという物があります。

これは下記のような意味合いがあります。

1 才能・手腕があってぬきんでている人は、とかく人から憎まれる。

2 さし出たことをする者は、人から非難され、制裁を受ける。

これがことわざになるということは実際に多くの人間関係における現象があったと

いうことなのですが、今回は番外編としてこちらの解説をいたします。

よく使われるのは1の意味が多いと思われます。

1の意味ではドラマや漫画などでもよく描かれる光景ですが、往々にして

才能あるものに対しての嫉妬、嫌悪などから来るものとして表現されています。

しかしながら、実際の人間関係における出る杭は打たれる、ではこれらは建前です。

つまり、出る杭は打たれるという現象には人間の生物としての理由があるわけです。

 

 

では生物としての出る杭は打たれる、の理由は何なのか。

これはとても単純で、マウンティングです。

しかしながら日常行われる軽いものとは違い、「杭を打たれる」ため、

直接的あるいは排除的な行動がほとんどです。

では才能あるものがなぜ疎まれ、排除されるほどのマウンティングが起こるのか。

それはニホンザルなどの群れを想像してもらえるとわかりやすいかもしれません。

ニホンザルの群れでは上下関係が強く見られ、群れのボスを頂点に、

それぞれの力関係がはっきりとしています。

これは固定されたものではなく、立場や身体能力の関係などで

日々移り変わる可能性があるものです。

 

 

生物本能として、生存および生殖を有利に行うためにこういった

上下関係、言わば社会性が生物的な現象として現れます。

人間においても「出る杭は打たれる」の生物現象はこれとなんらかわりありません。

すなわち、出る杭を打つ者は集団内での自身の立場、威厳、評判などに関して

危機を感じたときあるいは安定を確保するための生物的行動なのです。

才能あるものは集団内の同列の立ち場の者や下のものから信頼やいい評判を

受ける可能性があります。もしくはすでに受けている状態かもしれません。

そうなると、その上位のものは自身とその才能あるものとを比べられることを非常に恐れ

才能あるものに対し、上位のものは直接的・排除的なマウンティングを行うことで

才能ある者との上下関係をはっきりとさせる、あるいは集団内から取り除くことで

自身の地位を安定、確立させるのです。

 

 

 

集団性の原形質を持つものは特にこの傾向が強く、ちょっとした評判の変化や

自身の評判への影響が危惧されるとき、激しい嫉妬心に駆られ、

その変化を引き起こした、あるいは引き起こす可能性のある対象に攻撃を加えます。

方法は、非常に陰湿な場合が多く、自身と関係性の深い人間を利用し、

有る事無い事を誇張して吹き込んだり、対象者を意図的に貶めるための

罠を仕掛けてくることが多くあります。

自身の目的とする攻撃を他者を巻き込んで行うため、

”加害者を増やし、被害者を強い危険性に晒す”

悪質極まりない行動となります。

これらが原因と見られる事件など、最近ではニュースになるものも多くなってきています。

身を守るためにはこういった人間の行動理解し、自身の行動がどのように

これらの人間に影響し、反応が返ってくるかを予測する必要があります。

 

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